主張

令和四年は、「~でなければ何でもいい」主義が多方面で壊滅的打撃を受けた年であった。中国・原発・安倍・日本会議。

令和四年という年を振り返ると、「「~でなければ何でもいい」主義が多方面で壊滅的打撃を受けた年であった」という気分になった。本日はその「多方面」について語ろうと思う。 1.中国(特にロシアとの比較) 冷戦が終結して以来、日本におけるロシアへの…

「安倍晋三殺害事件の動機は宗教団体への恨みなので、民主主義への挑戦ではない」という意見について

前回の記事の続編である。前回は「故安倍晋三氏が「元総理」や「参議院議員選挙の応援演説家」である以前に現役の衆議院議員であることを思いだせ!」という理由で、あれは民主主義への挑戦だったと主張した。 今回は「それでも動機はあくまで宗教団体への恨…

「安倍晋三殺害事件は、参議院議員選挙を妨害した民主主義への挑戦か、それとも宗教問題なのか?」という馬鹿な問いへの答え

二日前、参議院奈良選挙区の某候補者を応援中の安倍晋三氏が銃殺された。 そしてその事件の容疑者が政治問題ではなく宗教問題を動機として語ったという情報が流れたため、「安倍晋三殺害事件は、参議院議員選挙を妨害した民主主義への挑戦か、それとも宗教問…

世界民主主義指数ランキングへの興味が薄い日本人について、特に興味が薄い部分が「民主主義」なのか「世界ランキング」なのかを考えた。

以前の記事(https://gureneko.hatenadiary.org/entry/2019/09/25/084717)で、日本人が「世界民主主義指数ランキング」への興味が薄く、そのために「アメリカから民主主義を学べ」という見解が横行して日本の民主主義運動の質を下げている事や、韓国を不当…

菅義偉氏は、自分の人生で最高の総理大臣であった。今だから言える。

安倍政権時代に安倍政権の批判者の多くが、イデオロギーの差を超えて無理矢理連帯するために「安倍はやめろ」という単純なスローガンに頼った。スローガン頼りの数合わせというのは、まさに政権獲得前のファシズムそのものであった。 そこで私は、「「安倍政…

「日本をX国の様な国にするな」が常に差別的言辞であると決めつける人への批判 【生存報告記事】

注・この記事は八月初頭に自動更新で発表される予定でしたが、本日零時現在の書き手の生存が確定したので、急遽生存報告記事として先行して発表することにしました。 「日本をX国の様な国にするな」とか「このままでは日本はX国の様な国になってしまう」とい…

【自動更新記事】 外国の「傀儡またはそれに近い元首」の政治的責任の有無・多寡がほとんど議論されないのは残念。

戦前・戦中における昭和天皇については、第二次世界大戦等の大事件についての政治的責任の有無・多寡がしばしば議論される。 自分は知識不足のためほぼ傍観者の立場であるが、今後も大いに研究・議論が進んで欲しいと思っている。 欲を言うと、外国の「傀儡…

【自動更新記事】 京都アニメーション放火殺人事件に関してあまり語られない、「表現行為への暴力による挑戦」という視点について。

注・この記事は五月中に書いたものを自動更新させたものなので、「生存報告」を兼ねていません。私がもう死んでいる可能性は十分に理解して下さい。 このブログは推定無罪の原則を重視する方針であるため、「自分こそが犯人だ!」と主張している者についても…

他の条件が同じなら、日本の民主主義への相対評価が高い人程、熱意の面でも能力の面でも、民主主義を護りやすいという話。

「日本の民主主義を護りたい、あわよくば強化したい」と息巻いている人は、一般に日本の民主主義への相対評価が低い。 この見かけの相関関係により、「日本の民主主義はX国より劣っているぞ!」と方便でもいいから言い触らせば、より民主主義擁護運動が盛ん…

幸福の科学による、警察からの感謝状の改竄事件に関して、忘れられがちなことを二点指摘したい

本日も時間がないのでリンク貼りが中心。 幸福の科学による、警察からの感謝状の改竄事件に関して、忘れられがちなことを二点指摘したい。 ※感謝状改竄事件とは? この警察からの感謝状の改竄事件自体を知らないかたも多いと思うので、その説明からする。 幸…

「それでもスターリンにはナチス討伐の功績がある」という意見に反対する。

以前、「「ナチスの専制を倒したから、スターリンの専制は正義だ。」と思っている人は、日本でもかなり減ってきた」と書いた*1が、スターリンを批判しつつ「それでもスターリンにはナチス討伐の功績がある」という意見ならば、まだまだよく聞く。 その根拠と…

放埓過ぎるNHKの解約手続き。この問題は非常に根が深いので告発したい。

1.はじめに(登場人物の設定) 個人情報保護のため、今回の主役はNHKと契約中のXさんとしておく。Xさんについては、私自身かもしれないし、その家族や友人かもしれないし、複数の人物の体験談の合併による架空の人物かもしれない、とでも思っていただきた…

そろそろ「なぜ中沢新一は島田裕巳以上に批判されないのか?」を反語ではなく疑問として真剣に扱うべきだろう。

前篇.細く長く続く中沢批判 オウム真理教の悪が暴かれたとき、かつてオウムを賞賛したりオウムに騙されたりした文化人がマスコミ等から批判を浴びた。 「その中でも一番叩かれたのが島田裕巳であった」という記憶を持つ人は多い。 そしてオウムが正体を現す…

幸福の科学の教祖を「イタコ」と呼んで貶めた気になっている連中について

最近自由時間が一日平均数分ぐらいしかないので簡便に。 まあ仮に時間があっても、それは幸福の科学問題なんかではなく、被害を知ったのが僅か一週間の差*1*2とはいえ先約である「甲さんへの支援」にガンガン注ぎ込むつもりなんですけどね。 さて、以前から…

中途半端に推定無罪を理解した者達の中途半端なゴーン擁護論について

中途半端に推定無罪を理解した者達のゴーン擁護論は、「国外逃亡という犯罪をしたのは事実だが、経済犯罪については推定無罪だ」というものである。 だが本当に推定無罪を徹底するならば、国外逃亡も無罪を推定すべきである。 逃亡については本人が公的に自…

コロナ問題で再び幸福の科学を問題視した。

幸福実現党が大量の候補者を出していたころ、このブログでは同党を監視していた。 さらには母体である幸福の科学も党の監視の一手段として監視した。そういう動機での監視であったため、大川さやか氏等の党での役職を持たなかった教団幹部の不祥事については…

デジタルネイティブ世代への遺言。言論に言論以外のもので立ち向かった者たちを、ネット以後の常識で裁かないで欲しい。

「現代の価値観で過去を裁くな」という主張の多くは、「新憲法制定」とか「ソ連崩壊」等の政治的な動向で裁けない過去と裁ける現代との間に一線を引く事が多いが、本稿では時代をネット以前とネット以後という技術的な観点から分けている。 おそらくデジタル…

死ぬ覚悟の無い「ハンストまがい行為」にも意義が有ると思う。問題はその行為を何と呼ぶかだ。(別館からの移転記事)

ハンストとは、「要求が受け入れられなかったら死ぬぞ。それでもいいのか?」と権力を命懸けで脅す行為である。 このため、初めから死ぬ覚悟どころか健康を害する覚悟すら無い者が「ハンスト」と称してハンストまがいの行為をすると、社会的に叩かれる。 か…

日本は第一次世界大戦の反省が足りない。

日本では、「第一次世界大戦でドイツに不当に高額な賠償金を課した事がナチスの台頭を招いた」という知識と「ナチスの台頭で大勢の人がまた死んだ」という知識は知れ渡っている。 ところが「日本がドイツに不当に高額な賠償金を課した」事を反省している人を…

「日本の民主主義は与えられたものだからいつまで経っても偽物」という見解は、二つの理由から納得がいかない。

「日本の民主主義は与えられたものだからいつまで経っても偽物」という見解は、様々な文脈で見かけてきたが、一度も納得した事が無い。読者諸氏の中でそういう見解をお持ちの方がいらしたら、以下の私の納得出来ない理由を乗り越える論法を聞かせて欲しい。 …

ファシズム政党の新登場を上手に警戒するマスコミがないのは残念だが仕方がない。だから私は非力ながらもネットで警鐘を鳴らす。

インターネットで意見を表明する者の多数は、その媒体自体が新奇である事の影響からか、政治における思想の傾向とは別個独立に、概ね既存のマスコミのあり方に非好意的である傾向が見られる。 そうした中で、私はマスコミ全体のあり方に対して好意的である少…

「極東」という自称は自虐的側面より他虐的側面の方が強いと思う。

「欧米人の世界観を真似て「極東」と自称することは自虐的だ!」という主張が世にある。 これについては自分はほんの少しだけ同感しているが、大した問題だとは思わない。 赤道を南北の中心とし、旧グリニッジ天文台を東西の中心とするという決定は、キリス…

「許すな痴漢!  警視庁」を許さない。

痴漢に関するネット上の議論の大半は、痴漢の被害それ自体に関するものか、冤罪をめぐる種々の問題に関するものか、「痴漢は犯罪です」が日本語としておかしくはないかというものかの、どれかである。 だが本日私が指摘する問題は、それらに負けず劣らず重要…

としま鬼子母神プロジェクトに異議あり!

池袋アニメイトの側に、池袋保健所が建っている。一階のスペースには、性病や子育てといった性に関する情報を集めたコーナーがある。これから異性と付き合ったり子を作ろうと考えているが知識不足を実感している若者が、アニメイトのついでに気軽に立ち寄れ…

謝罪を求められなかった失敗こそ、意識的に自ら反省しなければならない。例えば汪兆銘に対する合意違反について。

「謝罪」と「反省」はしばしば混同されるが、元来は別の概念である。 「謝罪」は相手への癒しであり、「反省」は過去を参考にして未来の糧とする思考である。 謝罪を求められた案件については、誰でも自然に何らかの反省をする。その案件が謝罪すべき悪事だ…

「遺族の感情」を根拠にした死刑存置論は、大概の場合、漠然としている。

しばしば死刑廃止論者からも「有力」とみなされる、「遺族の感情」を根拠にした死刑存置論だが、大概の場合は底が浅く、練られていない。 そもそも一口に「殺人事件の遺族」といっても、多種多様な性向を持った個々人である。犯人がどんな目に遭えば一番爽快…

統計を無視して何かを怖がる態度は三流。しかし統計を根拠に彼等を馬鹿にするだけではまだまだ二流。

「飛行機事故で死ぬ確率は、X事故で死ぬ確率よりもずっと低いですよ。だからそんなに飛行機だけ怖がる態度は愚かですよ」という発言を、幼少期に聞いた記憶がある。その頃の私はその論法で完全に納得していた。 その後の人生でも、「米兵が犯罪をする確率と…

マック赤坂氏の「紅一点」発言は、事実だとしたら残念

今回の都知事選の前哨戦では、マック赤坂氏が7月12日に主要候補者同士の討論会に乱入して泡沫の権利を訴えていたのが印象に残った(参照→http://www.hochi.co.jp/topics/20160712-OHT1T50194.html)。 あの行動は、いい問題提起になったと思う。 しかしなが…

「犯罪者でない者は顔を見ればわかる」と主張する国家権力者は怖い。

数か月前、暴力革命を起こす可能性があると警察に疑われている某政党の幹部のA氏が、「自分や別の幹部の顔を見れば暴力革命を企んでいない事が判別可能な筈だ」という意味の発言をしていた。 これは実に恐ろしい発言であった。 顔で犯罪者かどうか判別出来る…

政党は、なるべく多くのカルトと全方位等距離交流をして欲しい。

かつて、ほとんどの新興宗教は自由民主党(以下、「自民党」と表記)にだけ票を売っていたものである。 その頃の自民党はカルトの総合商社とでもいう様相を呈していたし、これに不満を持つ者も多かった。 その後、マルクス主義を奉じない野党が続々と現れ、…