依頼

中世キリスト教世界における籤の評価に関する疑問――十三番目の使徒は籤で選ばれたのだが・・・

十日程前、安藤洋美著『確率論の黎明』(現代数学社・2007)に関する日記(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20110303/1299090957)を書いた。 中世キリスト教世界で籤引きが野蛮・不敬な行為として認識された原因は、イエスの処刑に際して行われた籤引きにあ…

佐藤優氏の対抗馬が現れないものか・・・

外務省を休職中の佐藤優氏は評論の世界で大いに活躍している。これが本人にとって喜ばしい感想であるかどうかは判らないが、公務員より評論家の方が氏の天職であるとも思えてくる。 ただ元実務家という立場で外交を語る人物として氏一人だけが極端に目立って…

2×2=4 2+2=4

昨日から引き続き、ザミャーチンの『われら』関連の話。 『われら』では、「2×2=4」という式が人間から偶然を排除する事で自由を剥奪する管理主義の象徴として使用されていた。 既視感があったので、先程「2×2=4」やそれに似た式が登場する手持ちの文献を…

出版業界への要望(1)

漢籍の翻訳には、原文(白文)・読み下し文・翻訳の三つが揃うのが普通である。 しかし西洋哲学の翻訳で原文がついたという例はあまり聞かない。 哲学に関しては、よく「原文を読んでようやく意味が判った」という話を聞く。 原文と翻訳の両方が載った哲学書…