【新説?】初代『ドラゴンクエスト』でラダトーム城近辺では弱いモンスターしか登場しない事の理由が閃いた!

 初代『ドラゴンクエスト』で、ラダトーム城の近辺に弱いモンスターしか登場しない理由は、長年各地で議論されてきた。私も長年これについて考えてきたのだが、本日急に自分でも納得のいく理由が閃いた。ひょっとしたら新説かもしれないので、公の場に発表してみる事にする。既に同じ説が提唱されていた場合には、ご指摘頂きたい。
 まず大前提として、竜王もその配下も、ラダトーム軍を酷く怖れている事を確認しておきたい。彼等は延々と籠城を続けるのみならず、敵を城に誘き寄せて減らすという戦略すら採っていない。城どころか島の機密を守るために、大切な人質すら遠隔地に隠さざるを得ない始末である。しかもローラ姫の捜索隊が編成された事から察するに、その苦境と苦渋の選択はラダトーム側に完全に見透かされている。
 一方ラダトーム側には、そこまでの悲壮感は無い。ローラ姫が奪還され虹の橋が架かった後も正規軍が出動しなかった事から、流石に無闇に遠征して城を手薄にし過ぎるのは危険だと思っている節は見受けられるが、一見無防備に見える近隣の町は平穏である。住民を城内に退避させないのは、竜王軍の出撃を誘っているかの様にも見える。
 さてそうなると、竜王の城かドムドーラの町に住むという特権から排除された在野のモンスターは、少しでも安全な地域に住もうと努力する。モンスターにとって安全な地域とは、竜王の島や、ゴーレムのせいで人間の方からも出撃してこないメルキドの町の周辺である。
 まず強いモンスターが安全地帯を確保する。彼等との食料の獲得競争に負けた、あるいは甚だしくは彼らの食料にされそうになった中堅以下のモンスターは、仕方が無く多少の危険がある周辺地域に撤退する。そこでも同じ競争が起こり、それが繰り返され、最後に最も危険な地帯であるラダトーム城近辺に追い込まれたのが、スライムだったのである。
 あるいはゲーム開始時点で既にここでも生存競争は行われた後であり、かつては存在していたスライムに劣るモンスター達はこの地で全滅していた、という可能性もある。