『新サクラ大戦 the Animation』全話視聴計画第1~3話

 テレビアニメ『新サクラ大戦 the Animation』を見たので3話ずつ感想を語っていく。

 内容はゲームの続編らしいのでゲームのクリアー後に視聴する事も考えていたのだが、拠所無い事情により先にアニメを観る事となったのである。

 とはいえ自分は旧五部作もかなり無茶な順序で体験したので、そんなに問題だとは思っていない。

 寧ろゲームの内容をほぼ知らない人の感想としての価値のある資料になるだろう。

第1話:堂々開幕!新生華撃団

 冒頭、謎の少女の誘拐を目指す者同士の戦いが描かれるが、二人とも神山誠十郎と海外の華撃団によって撃退され、少女は守られる。

 この少女はクラーラといい、壊滅した莫斯科華撃団の唯一人の生き残りであり、記憶喪失のためどうやって生き延びたのか自分でも分からないらしい。

 私はこういう設定の人物を見ると「怪しい、何か隠しているに違いない」と疑ってしまう。

 なお誘拐に来た二人は、エンディングのキャスト紹介では「白マント」と「女降魔」と表記され、声優は「?」とされている。

 神山がクラーラを連れて日本に帰ると、天宮さくらは相当嫉妬をしていた。先代さくらの嫉妬深い性格はしっかり受け継いでいるようである。

 他の四名の団員は初めから神山をただの女たらしだと思っていたらしく、この方面での評価は最初から最悪であり、何の期待もしていないからこそ冷静であった。

 後半では降魔の大軍が突然帝国劇場に攻めてきた。

 この突然の襲撃の物語内の理由は、おそらくクラーラの存在であろう。そして製作上の理由としては、全員の戦闘場面を第一話でしっかり視聴者に見せるためであろう。

 一つ残念だったのはこの写真の文書である。

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 「鉄」が旧字で「連」が新字なのは、「そういう異世界だから」とか「「連」だけ略したいタイプの人が書いたから」等の弁解の余地がある。

 しかし同じ行にある「ロシア」の「ア」が「亜」で「シベリア」の「ア」が「亞」なのは酷い。

第2話:正体不明!謎の怪人現る

 前半ではさくらがクラーラに帝国劇場の主要人物を紹介するために劇場内を移動し続ける。

 視聴者にも主要人物と主要施設を自然な形で紹介するという配慮であろう。

 後半では「怪人白マント」の偽者の「怪人黒マント」がクラーラをさらいに来たため、団員たちの生身での戦いが描かれる。

 これも前回のメカでの戦いでは描き切れなかった各人の戦い方を紹介するための配慮であろう。

 白マントは第1話ではクラーラをさらおうとしていた勢力の一方であったように描かれていたが、今回は黒マントから奪還するとそのままさくらたちに返していた。

 白マントの正体は、前後の状況や容姿から考えるに、さくらの師である村雨白秋である可能性が高そうである。

 最後は突然莫斯科華撃団の空中要塞「セバストーポリ」が帝都上空に出現した。

 クラーラはこういう不幸は自分が招き寄せてしまうものだと思っているようである。

 こんな凄いものが海の彼方から来たのであれば、本来なら途中で観測されて帝都には警報の一つも鳴り響いていると思う。何か特殊な迷彩能力でもあるのだろうか? それとも遠回りをして海上ばかり移動して東京湾から一気に帝都に来たのであろうか?

第3話:帝都激震!新生莫斯科華撃団

 莫斯科華撃団が帝都に来たのは、クラーラを迎えるためだったというのが隊長ヴァレリーカミンスキーの主張である。

 ただし隊員が大火傷を負ったから鉄仮面をさせていると主張していながら、そのうちの一人であるレイラは仮面を外すと綺麗な顔をしていたので、カミンスキーの話はそう簡単に信じるわけにはいかない。

 帝国華撃団は、隊長である神山が欧州から帰還してクラーラを保護するという命令を変更するか、もしくは世界華撃団連盟から正式な命令があるまでは、引き渡しを拒否する態度を見せた。

 するとカミンスキーは一時的に引き下がるも、陰謀をめぐらしている雰囲気であった。

 その直後に巨大降魔が出現する。かなりの確率で黒幕はカミンスキーであろう。

 カミンスキーから助成の申し出があったが、隊長代理のさくらはこれを拒否する。

 単なる意地なのかもしれないし、怪しい連中に好き勝手をさせたくないという判断なのかもしれないが、内心は描かれていない。

 一方、東雲初穂の内面は詳細に描かれる。カミンスキーへの怒りや自分が隊長代理に選ばれなかったことによるさくらへの嫉妬から、無謀な突撃を繰り返してしまったのである。物語の序盤からいい子ちゃんばかりではつまらないので、これは評価したい。

 初穂の暴走もあって降魔には苦戦をするが、莫斯科華撃団がしゃしゃり出て一瞬で降魔を倒してしまう。

 なお初めから弱点を知っていた雰囲気もあり、また謎のドロップアイテムを回収していたので、やはり怪しい連中である。