【自動更新記事】 外国の「傀儡またはそれに近い元首」の政治的責任の有無・多寡がほとんど議論されないのは残念。

 戦前・戦中における昭和天皇については、第二次世界大戦等の大事件についての政治的責任の有無・多寡がしばしば議論される。

 自分は知識不足のためほぼ傍観者の立場であるが、今後も大いに研究・議論が進んで欲しいと思っている。

 欲を言うと、外国の「傀儡またはそれに近い元首」の政治的責任の有無・多寡もしっかり議論されて欲しい。

 この希望は、単なる好事家としての興味関心に留まらない。比較研究により統一的な規範が作られてこそ、昭和天皇の政治的責任の研究・議論も地に足がついたものとなると思うが故のものである。

 中でも一番興味があるのが、スターリン政権の悪事とされている諸々の行為につきカリーニンはどの程度責任があるのか?」である。「多少は権力のある国家元首」としての在位期間が昭和天皇とほぼ重なっているので、比較研究に非常に適しており、議論が「異時代の価値観で裁くな」という論法でナアナアのまま終わる可能性も低い。

 今までも私は、昭和天皇の政治的責任に関してあれこれと語る人に対して「ところでカリーニンについてはどう思いますかね?」と聞く事で、その人物と意見の質をある程度見極めてきた。この作業を、より精緻かつ体系的にやって貰いたいという訳だ。