『サクラ大戦 エコール・ド・巴里』

夜明けの花

 『サクラ大戦3』の前日譚である。グリシーヌ=ブルーメールが巴里華撃団に入隊するまでの経緯を描いている。
 途中の炊き出しの場面では、ゲーム中で貧しい人をより不幸にしたとされていたエリカ=フォンティーヌ作のシチューと同じ色のシチューが登場していたので、非常に心配になったが、一応食中毒の場面等は無かった。
 個人的には幸福だった頃の北大路花火を見たかったが、この望みは満たされなかった。
 終盤で大神一郎に関する資料が登場する。"Aptitude"の項目は"Escrime(Niten-Ichiryu), Tir"となっていた。日本語訳すると、「能力:剣術(二天一流)・射撃」である。大神の二刀流の流派が二天一流である事は、私が今まで触れた情報の中では初出であったので、非常に有り難かった。また第一作中盤でマリアと射撃の訓練を共にしていたのも、由無き事ではなかったと判った。
黒猫と悪女
 ロベリア=カルリーニの逮捕の際に、影でグラン=マや迫水典通も動いていたと判明する。
 ゲームをやった時には、ロベリアの逮捕の時期が余りにも都合が良過ぎると感じたのだが、この話を視聴して得心が行った。
恋する都市
 冒頭、ダグラス=スチュワート社が登場し、大いに驚いた。今回の敵は同社製の暴走した人型蒸気である。
 やがて東京と全米を荒らす同社が、パリにまで被害を与えていたというのは面白い。これはもう、加山雄一と並んでシリーズの顔と言っても良いのではなかろうか?
 終盤の対決では、とことん興奮させられた。私が今まで見た『サクラ大戦』シリーズの中で、一番興奮する戦いだった。
サクラ大戦 (通常版)

サクラ大戦 (通常版)