開設以来、時事的な話題の無かった当ブログであるが、初挑戦してみる。サミットについて語ってみたい。
世に「バジョットの法則」なるものがあるらしい。「らしい」と書いたのは、未確認情報だからだ。バジョットなる人物が英国政治の歴史を概観して発見したもので、新しい「本体」の出現によりそれまでの「本体」が「外形」に転じるという傾向を指す・・・らしい。ここでいう「本体」は機能を担当するものであり、「外形」は威厳の担当である。
「らしい」を重ねたが、この法則そのものは日本の歴史にもある程度あてはまると言える。摂関が実際の政治を担う様になっても建前としての天皇親政は続き、院政が始まっても摂関という地位だけは一応存続している。承久の乱に至っては、院政の実質的機能に終止符を打っておきながら、わざわざ天皇を経験した事のない行助入道親王を連れて来て「治天の君」に擁立してすらいる。
国際政治にもこれはある程度は当てはまるかもしれない。国際連盟が形骸化し、国際連合が出来た。やがてその機能も次第に現実と乖離し始め、サミットが行われ始めた。
さて、ここで一冊の漫画を紹介したい。『ムーンクライシス』である。
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最後に纏めの意味を込めて、反サミット派の人々への助言を書きたいと思う。
サミットが気に食わないなら、それ以上に実効的な会議の場を作る様に努力するのも一つの手である。例えば、ブラジルやインド等も参加する、より現代の力を反映した構成の首脳会議が考えられる。またあるいは、国連の改革を推し進め、復権させていくという手もある。
そうすればサミットなぞ、仮に廃止されなくても無力化して単なる儀礼的会合の意味しかなくなり、わざわざそれに反対を叫ぶ必要すらなくなるであろう。