先月、「ノーコン・キッド×ゲームセンターCX カフェ」(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20140214/1392324515)に行った際、同行した『ゲームセンターCX』の熱心なファンから映画版『ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック』(http://www.gccx-movie.jp/)の観賞を勧められた。そこで先週の水曜日の夜にシネ・リーブル池袋にて観賞してきた。本日はその感想を書く。
普段の『ゲームセンターCX』は、有野課長という決して名人とは言えない人物が苦労して様々なレトロゲームに挑戦していく企画らしい。そしてこの映画は、その普段の話の中から『マイティボンジャック』の回の映像を再利用し、それと新たに撮影した西暦1986年を舞台とした物語とを交互に見せるという形式を採っていた。
レトロゲームというものは、若き日にそれに打ち込んだ者にとっては特別な郷愁を呼び起こすものである。この傾向が決してデジタル世代特有のものではない事は、メンコやベーゴマの思い出を大切にしている者が多い世代の存在からも明らかだ。
そういった観点からも、話の半分を1986年の物語にした映画製作者の英断は見事なものであったと思われる。
レトロゲーム以外にも、当時流行していたアニメや漫画の存在が強調されていた。当時に少年少女だった世代の心を掴もうとする強い意志が感じられた。
ここまで分析して、『ノーコン・キッド』とのコラボの意味も見えてきた。『ノーコン・キッド』もまた、単なるレトロゲームの紹介の物語ではなく、昭和の郷愁に訴えかける物語であったからである。『ノーコン・キッド』のファンの多くは、この映画と非常に相性が良いかと思われる。
過去の物語と現在の物語とがどう交錯するのかを終盤まで色々予想していたのだが、全く想定外の形でそれが実現したのには非常に驚かされた。
映画で感動した後は、番組製作陣のスペシャルトークが待っていた。普段の回とは違って有野課長にばかり焦点が当てられてスタッフの活躍が映っていないこの映画に対して、製作陣は複雑な思いを抱いていたようであった。しかし新たな視聴者を獲得するためには、こういう映画こそが必要とされていると私は思った。他ならぬ私自身がこの映画の影響で「新たな視聴者」になった一人なのだから間違いない。
帰り際に、製作陣の皆さんは全員に名刺をくれた。
私にとってのこの名刺の価値は、『ゲームセンターCX』を観続ける事で、徐々に高まっていくであろう。
なお、今までの話のDVDを全部持っている古参ファンが、私にそのDVDを全部貸してくれる事になった。その感想もこのブログで徐々に発表していく予定である。
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