越後に行く。

 しばらく新潟県へ行ってきました。今日から少しずつ日記にしていこうと思います。
 池袋駅から高速バスで新潟駅に向かいました。途中まで猛烈に日が照っていたのですが、長いトンネルを抜けると、反対側では大雨でした。

 義務教育で初歩的な気象学の知識を叩き込まれていた私ですら少々驚いたのですから、『雪国』の主人公の驚愕はそれ以上だったと思われます。これまで冒頭のあの有名な一文を、表現の巧緻の点でのみ理解していましたが、これを機にそこに驚愕の意味が込められていたのだと思う様になりました。
 旅というものは、文字だけでは解らない事を教えてくれます。

 これは途中の休憩所で撮った写真。
 新潟市内に入ると、拉致問題の意識を高める幕を沢山見かけました。北方領土問題は北海道で、竹島問題は島根県で、拉致問題新潟県で、米軍基地問題沖縄県で、それぞれ他地域より盛り上がっているのが現状です。他地域が無関心過ぎる現状も問題ですが、日本中で同じ位熱くなってしまうのも怖いと思います。難しいところです。
 新潟では、長らく敬愛していた二人の人物にお会いしました。文通や電話等は積極的に行っていたのですが、実際にお会いするのはこれが初めてでした。徹夜で話し合って知識・知見を高め合うのは楽しかったです。対話こそ私の生きる最大の動機です。
 また、お二人からは素晴らしい楽団を紹介されました。大いに気に入りました。やはり芸術は感性が近い人からの情報こそ最も貴重なものであると再確認しました。
 有名な浅原神社の花火大会にも行きました。

 とにかく人の数が凄い。同行者の方は早い段階で良い見物場所を確保出来たのですが、私は座る場所を見つけられず、かといって立ち見をしていると直ぐに怖い運営委員の人に追い立てられ、かなり辛かったです。
 個人が祝い事や周忌を記念して提供した花火もあり、企業の広告の花火もありで、それぞれの花火の由来は全て放送で読み上げられていました。個人的には、農協が緑色の花火を只管連発していたのが面白かったです。今まで見た事の無い種類の花火も見られたので、単に楽しかっただけでなく、良い経験にもなりました。
 そしてこれは、花火の翌日に見物に行った、甲子園準優勝で有名な日本文理高等学校http://www.nihonbunri.ed.jp/)の写真です。

雪国 (岩波文庫 緑81-3)

雪国 (岩波文庫 緑81-3)