数日前、伊勢神宮の外宮に行きました。天照大御神の内宮にはもう十回以上参拝しているのですが、外宮はこれが初めてです。
外宮は中世においては内宮よりも豊かであり、互いの権威と権力の不均衡が原因で何度も武力衝突があったとか。また外宮はかつて、自分達の祭る神を天之御中主だと言い張ろうとした形跡があるそうです。更に大昔には、元々外宮の方が土着の勢力だったとか聞きます。
正宮です。
この斜め向こうに遷宮先らしき新品の建物も見えました。古さと新しさを一度に楽しめるとは、実に良い年に行ったものです。
風宮。イザナギ・イザナミが産んだ非常に古い神である級長津彦命・級長戸辺命を祭っています。
多賀宮。豊受大御神の荒御魂を祭っています。
土宮。大土乃御祖神という神を祭っているそうです。この神の名は初耳でした。
その後、外宮から300メートル程離れた地にある「月夜見宮」に行きました。
外宮付属の「月夜見宮」がある一方で、内宮付属の「月讀宮」もあります。表記は違いますが、同じ神です。
ここでは、月讀尊・その荒御魂・伊弉諾尊・伊弉冉尊が、ほぼ対等の形で祭られていました。
最近某新興宗教を熱心に観測していたので、それとの比較で神道の素晴らしさが良く判りました。
カルト宗教は金儲けのために中途半端な知識で青筋立てて無神論を排撃します。その小賢しさはひたすら醜いものです。
一方神社はただ美しく存在しているだけで、日常的には無神論者である人物すら自然と頭を垂れ、自発的に賽銭を投げ入れます。これがいかに美しく素晴らしい事であるか、私はこの年になって漸く理解出来ました。