大川隆法著『不滅の法』(幸福の科学出版・2012)と幸福の科学の信者数の話

不滅の法―宇宙時代への目覚め (OR books)

不滅の法―宇宙時代への目覚め (OR books)

 幸福の科学という宗教団体は信者数が一千万人以上だと自称しており、会員の中にはそれを信じる者もいる。
 教祖本人も半ばそれを信じているのか、『不滅の法』という著作の中で面白い事を書いている。
 82・83ページでは、東日本大震災について「被害の大きさから見ると、当初は、「亡くなった信者は千人を超えるのではないか」と思い、心を痛めていたのですが、」と書いている。仮に日本人の十人に一人が本当に幸福の科学の信者であったとするならば、確かに比率からいって千人強の会員が死んでいた筈である。
 しかし実際の会員の使者は僅か八人であったと、さらりと書いている。しかもその中には、家族に勧められて仕方が無く加入した者が、少なくとも二名含まれていたそうである。
 これには部外者である私ですら、「こんなに無防備でいいのか?」と心配してしまった。
 これは常識的に解釈する限り、「幸福の科学の会員は、厭厭ながらの名義貸しを含めて、日本人の約二千人に一人だ」と自白しているに等しいからである。
 教祖本人は、死者が少なかったのは奇跡のせいだと言い張っているが、それを本気で信じる者は、二千人に一人もおるまい。
 なお、地震津波関連での幸福の科学の奇跡に関する主張の検証としては、「エル・バカターレ」という方による「検証!幸福の科学① 東日本大震災の奇跡」(http://sanpole.blog.fc2.com/blog-entry-33.html)という記事が秀逸なので、紹介しておく。