大和三山に登ってきました

 先週金曜日、橿原市を訪れました。主目的は和歌等でしばしば出会う「大和三山」に登る事でした。
 まずは橿原神宮前駅で降り、橿原神宮に参拝。



 神宮内部に、最初の目的地である畝傍山への登山口がありました。

 さして高い山ではなかったので、途中で色々寄り道をしたにも関わらず、半時間弱で山頂に至りました。山頂では、古の帝に倣って「国見」をしました。要するに市街地を見渡しました。

 この写真に見える山が、やがて登る耳成山です。 
 下山後は神武天皇陵に参拝。

 私以外に誰も居ませんでした。
 続いての目的地は、藤原宮跡です。「天香具山」の名で知られる香久山へ行く途中の道にあります。


 気持ちの良い見晴らしの良さでした。
 前夜に視聴したブラタモリ「新宿〜新都心編〜(新宿後編)」の内容が、かつては田畑だった新宿が徐々に発展して今では東京の行政の中心になったという歴史を紹介したものだったので、都市の栄枯盛衰に一層想いを馳せる事が出来ました。
 香久山は三山の中で最も標高が低いというのに、非常に急な登り道を採用してしまったため、数分で登りきってしまいました。あまりのあっけなさに、「あれ?これで終わり?」と声に出してしまいました。

 この写真は「国見その2」です。映っている山が、最初に登った畝傍山
 次の目的地である耳成山に少しでも近付くため、北側の道を選んで下りました。これまた急で、すぐ降り切ってしまいました。そして非常に足を痛めました。RPGに例えるなら、攻撃力だけやたら高くて守備力と体力の低い敵と戦った後の気分です。
 耳成山への道は、入り組んだ住宅地や線路に邪魔され、かなり迷いました。山が直ぐそこに見えているのに中々距離が縮まらない状態が続き、『おじゃる丸』に出てくる月光タワーを思い起こさせられました。

 麓には、明治天皇が演習に来た事を記念する石碑が立っていました。古代王権の歴史と戯れに来た積もりが、まさかこんな所で近代の王権の跡に遭遇するとは・・・。
 この山の登山道は、全て螺旋風のコースを採用していました。ただ緩急には差があるので、互いに重なったり合流したりしていました。
 途中で高御産巣日神を祀る神社に出会いました。水盤が枯れ切っていていて、寂れた雰囲気でした。それでいて賽銭箱には厳重に鍵がかけられていました。

 こんなに酷い神社は見た事がありません。当然賽銭は入れませんでした。
 頂上まで登りきって、「国見その3」をやろうとした所、なんとどの方向も豊かに木が繁っていて視界が遮られていました。一応登りきった証拠として撮影したのが、またもや明治天皇を記念する石碑。

 降りる際には登る際よりも緩やかな道を選びました。出入り口は同じ場所になる事を想定して選んだ道だったのですが、どこかで見誤ったため、見知らぬ別の場所に出ました。最初から最後まで私を迷わせた山でした。
 標準的な畝傍山、低いけど急だった香久山、迷いの耳成山と、それぞれが特徴的だったので最後まで飽きませんでした。

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