2009-03-30 ある病気 詩 罹患してみるまでは、どう苦しいのかは判らない。判らないから、患者を傷つけてしまう。罹患してみると、傷つけてくる相手が憎くなる。かつて自分がその一員だった事も忘れて。やがて全てを思い出し、苦痛を苦痛のまま受け入れる。この境地こそ、苦痛の対価である。最期に、無病息災のまま自ら涅槃へ旅立った人間の偉大さを知る。