NHK大河ドラマ『平清盛』はそんなに反日的だろうか?

 松山ケンイチ氏主演のNHK大河ドラマ平清盛』は、例年に比べ大変視聴率が悪いらしいが、私は映画『デスノート』以来松山氏のファンなので、毎週録画している。
 この作品は、皇室を「王家」と呼称しているために、一部の勤皇家からは「反日的」であるとされている。
 私は最初これを聞いた時、「皇国史観も随分衰えたものだな。」と思ったものである。かつての勤皇家達には、大勢の皇国史観の持ち主が含まれていたものである。そして皇国史観では平清盛は大悪人なのであるから、一昔前ならば、番組内の皇室の呼称をとやかく言う以前にそもそも平清盛を主役にした番組を作成した事に憤る勤皇家が多かったであろうと思われる。
 さてこの番組の実際の内容についてだが、現代日本の社会的文脈に照らし合わせる限り、私には寧ろ愛国心を醸成する場面が多いとすら感じられた。
 第一話では、命懸けで血みどろになって賊を討伐した武士を不浄の存在として見下す藤原摂関家が、批判的に描かれていた。この連中は、自衛隊員をとにかく馬鹿にする事が平和への第一歩だと信じている現代日本の三流左翼と、一脈通じるものがある。
 その後の話では、不殺生という仏教の教義を機械的に信奉して漁民から網を没収して焼く政策も、批判的に描かれていた。これまた身勝手な立場から日本の漁民に違法な嫌がらせを続ける三流動物愛護団体の活動に酷似している。
 西の海での海賊討伐等の功績を通じて台頭し軍事政権を作る事でこういう連中の態度を改めさせようとしている男が主人公のこの作品、私にはあまり反日的には思えないのである。
 とはいえ最後まで観ずに断定するのは危険なので、この記事の題名の最後には「だろうか?」と付けておく。

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