何故か可愛らしくされやすい熊

 ヒグマを駆除した札幌市に抗議の電話が相次いだという記事を読んだ。この事件へのネット上の反応を概観した所、抗議の電話を支持する立場の発言はほとんど見られなかった。
 かく言う私も今回の駆除には賛成の立場なのだが、抗議の電話をした人の気持ちについてもある程度思い当たる節があるので、本日はこの件を発表してみたい。
 賢明なる読者諸氏は題名から既に想像がついていると思うのだが、私は熊が様々な媒体で可愛らしくデフォルメされている事に原因があると思うのである。擬人化された動物達が活躍する絵本等において、熊が獰猛な外見・性格・行動様式を残している事はほとんどない。デフォルメされた可愛らしい熊ばかり見ている内に熊に過度な愛着を抱いてしまう人が一定数出てくるのも、こうした文化環境においてはある程度は理解出来る。
 誤解を避けるため念のため書いておくが、私は「熊を温厚な生き物だという誤解を広めた作家達にも責任がある!」と言いたい訳ではない。寧ろ世界中で子供向けにデフォルメされた熊が共通して温厚そうな雰囲気になり易いという点にこそ着目したい。
 私は三年程前、梟の形状のデフォルメやムーミンの原型風のキャラクターの鼻の形状のデフォルメについて、洋の東西を越えた類似性があるという記事(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20090504/1241439053)を書いた。あるいは熊の形状もこれらと同じく、可愛らしい方向にデフォルメがし易いのかもしれない。
 イルカを病的に愛好するテロリスト達についても、以前の私は単に連中の愚かしさをからかうだけであったが(参照→http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20100619/1276906712)、イルカの横顔が人間の笑顔に偶然似ている事にも連中の暴走の原因があるのだろうという説を、今では支持している。
 結論:「頑張れ!メロン熊

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