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話は大神一郎のフランス留学から始まった。空中戦艦ミカサが実用されている時代なのに、何故か船で一ヶ月かけて渡仏した。
巴里に着くと、そこでも光武が作られていて、華撃団も結成されていた。ルシファーの山崎真之介が発明した兵器が世界中を守っていると思うと、中々に皮肉な話である。
今回の敵はローマ人が作った「都市」という制度そのものを憎む、古代の土着の神であった。こういう日本で言えば「国学」に当たる敵というのは、この時期のドイツで登場させると洒落にならないので、フランスが舞台の話で出しておいたのは正解である。
途中から加山雄一も現れた。普段はフランスが舞台の話に因んで『おそ松くん』のイヤミに酷似した言動を見せていたが、後半では絶体絶命の状況で助けに来てくれた。この際、剣の腕前も相当なものである事が判明する。
終盤では本部が壊滅し、地下列車で脱出した後、支部で体勢を立て直す事になった。これは『サクラ大戦TV』の第二十二・二十三話(参照→http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20130407/1365291651)の影響であろうか?また背後から太い触手だらけの生物系の敵が追ってくるという点では、より強固に『バイオハザード2』の影響を受けていると言える。
この脱出劇では敵と戦いつつも、列車の進行の邪魔になる障害物に対して冷静に対処する必要もあった。これなぞは逆に『バイオハザード4』のトロッコ戦の先駆であると言えなくもない。
またラスボスを倒した後で危険な自然が一気に無害な自然に変化するというのは、『もののけ姫』の影響が見て取れる。
今作の最大の特徴は、ラスボスを倒した後の話の長さである。ここでは、突如巴里から離れる事になったという状況下での、それまで思い入れの深まっていた登場人物達と別れる辛さが、上手に描かれていた。前述した通り、東京から巴里までの片道が何故か一ヶ月もかかるので、ますます悲しかった。本作が『サクラ大戦』シリーズの最高傑作であるとする声が大きいのも、良く理解出来た。
唯一不満だったのは、戦闘が簡単過ぎる事である。所謂「ヌルゲー」であった。「作戦を変更しない縛り」とか「行動ゲージを必ず残す縛り」とか「回復は二度まで縛り」とかを自分で導入しない限り、大人は戦闘を楽しめないだろう。
以下は、個々の登場人物に対する感想である。いつも通り、ヒロイン達の序列はクリア時の仲の良さに従っている。
大神一郎
巴里でも、複数の女性にもてる。こういう人を好きになってしまう女性も可哀想だし、ここまで激しく奪い合いの対象にされてしまう本人も少々可哀想である。
エリカ=フォンティーヌ
雷が怖かったりドジであったりと、ヒロイン筆頭の属性は真宮寺さくらから受け継がれていた。ただしさくらと違って料理は下手。
DISC2の最後では、嫉妬の余り体に電気を貯めて攻撃してきた。『うる星やつら』のラムを思い出した。
激しい天然ボケには悩まされたが、後半で悲しい内面が見えた後は、かなり思い入れが深まった。
フィクション作品中に登場する天然ボケ系のキャラクターというものは、背後にまともな知能を持った造形者が控えているので、一般にどうしてもわざとらしくなってしまうものだが、彼女には不思議な程そういったわざとらしさが無かった。
あと、『サクラ大戦V EPISODE0』で彼女が振るっていたピコピコハンマーの謎が解けるのを期待したが、ヒントにすら遭遇出来なかった。
コクリコ
装甲が薄いのに近接戦闘系なので、かなり頻繁に庇った。私は『サクラ大戦』シリーズではちびっ子に嫌われる事が多いのだが、頻繁な庇護のせいで二位の地位が維持された。
北大路花火
私も死んだ人間の事ばかり考えながらフラフラと彷徨い歩いていた時期があったので、かなり感情移入してしまった。
今回のヒロイン達はほぼ全員が登場時の序列が維持されたのだが、彼女だけが例外的に終盤でグリシーヌを抜いた。
グリシーヌ=ブルーメール
怒るとどこからともなく斧を取り出して構える。どこに斧をしまっているかは不明。『うる星やつら』の面堂終太郎の刀と同じ原理か?
ロベリア=カルリーニ
盗賊出身なので、私の規範と衝突する事が多く、自然に最下位になった。
ただ、映画版『ひかりごけ』でも検討されていた、刑務所の壁のどちらが内側でどちらが外側かという思索は、私の原点でもあり(参照→http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20091008/1254953792)、これについては大いに共感した。
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