早寝をしたら夜中に目が覚めたので、録画していた『相棒』season11の第8話「棋風」を観た。
開始から約十二分後、杉下右京が「将棋を指している」と言うべき場面で「将棋を打っている」と言っていたので、厭な予感がした。
そしてその約二分後、時田名人が五年前に七冠を達成したという設定が語られたのである。これはseason7第6話「希望の終盤」の設定を事実上無視するものに思えた。
相棒の作中世界の時間の流れが、現実世界の時間の経過とほぼ対応している事は、亀山薫の特命係在籍期間に関する諸発言や公園の一郎君との再会時の会話から明らかである。よってseason7は四年前の話という事になるのだが、その時に西片二冠が挑んでいた架空のタイトル「竜馬」の保持者は時田ではなく「村田」という棋士であった。村田は何故時田から奪ったばかりの竜馬を賭けて同じ年の内に西方と戦わなければならなかったのであろうか?
何とか整合性のある説を捻ろうと思い、将棋のタイトルを調べ始めた所、直ぐに面白い事に気付いた。西暦1994年まで、棋聖戦は年に二度あったのだ。ならば相棒の作中世界で竜馬戦が年に二度行われていてもおかしくはない。
これで何とか安心して今から二度寝を楽しめそうである。
なお、他の架空のタイトルとして「将聖」という地位もある事が、作中のポスターと五年前の将棋雑誌「将棋倶楽部」から判る。ポスターが「第59期」のものであり、五年前の将聖戦が「第54期」のものなので、こちらは普通に年に一度だけ行われている様だ。
余談だがこの第54期戦で敗れた福川真二将聖は将聖を19連覇していたらしい。第53期戦の防衛は2006年度に行われた事になるので、これは現実世界の羽生善治の王座19連覇の新記録達成に先んじていた事になる。
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