第二十一話 対決
史実ではその後も活躍した人物が、またいきなり死亡した。しかも第十七話の時とは異なり、今度は別のレギュラーキャラと本来は結婚するはずの人物が死んだので、一層驚いた。
これを機に、星明ごと嶐鑼を倒すか、それとも星明まで救うかをめぐって、雷吼と袴垂の間で私闘が始まる。これは無印『牙狼』第十九話へのセルフオマージュの感があった。
雷吼が勝利すると、袴垂は大人しくその結果を受け入れ、星明を救う方針に従う。
その後雷吼は藤原道長と対面する。
雷吼は道長を道満とよく似た存在だと主張する。その理由は、自らの欲のために人を駒の様に使うからだという。
ここで気付いたのだが、ここで告発された道長のやり口は、『媚空』の白海法師のやり口に酷似したものであった。発表時期が被った『紅蓮の月』と『媚空』は、実は同じ問題を問うていたのである。
第二十二話 共鳴
今回は『魔戒の花』第14話に似た話。雷吼は晴明の術の力を借り、星明の内面に潜伏していた嶐鑼を追い出す事に成功する。
蘆屋道満はその作業の邪魔をしに来るが、金時と源頼信、そして番犬所の稲荷によって阻まれる。
番犬所の神官が主人公の側に立って直接戦うのはシリーズ史上これが初めてなので、大いに燃えた。
ただし晴明が四道法師に劣っていたせいか、技術が進歩していないせいか、嶐鑼がイドラより強大だったせいかは不明だが、これで完全解決とはならず、嶐鑼は晴明へと依代を変え、なおも生き延びる。
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