責任者

〜五月の授業風景〜
先生「奈良の大仏を作ったのは誰でしょう?」
生徒A「予習していたので知っていまーす。聖武天皇でーす。」
先生「ぶっぶー!作ったのは職人さんたちです。これこそが先生の教えたい人民の歴史なのです。」
生徒B「大日如来は作られるものではありません。「大仏像」と訂正して下さい。」
生徒C「大仏もまた空であり、大仏が存在するという迷妄は己の心が創り上げてしまったものである。すなわち奈良の大仏を作ったのは私である。」
 
〜十二月の授業風景
先生「見て下さい、この虐殺写真を。こんな酷いことをしていながら、戦後も国の代表のような顔をして日本を支配し続けたのは誰でしょう?」
生徒D「兵隊さんたちでーす。終戦後はあろうことか主権者となり、選挙を通じて日本を支配し続けました。これこそが先生から教わった人民の歴史でーす。」
生徒E「虐殺をしたのは兵隊さんたちが持っていた銃の銃口から発射された弾ですね。」
生徒F「その弾の運動の黒幕には、宇宙に偏在する物理法則があります。戦後も当然ながら日本を含む宇宙を支配しています。だから答えは物理法則!」