ミーガン法を目指す勢力の不手際

 所謂ミーガン法とは、アメリカのほぼ全ての州で成立した、性犯罪者の情報公開制度の事である。最近では類似の制度を作る国も出てきた。
 日本でもミーガン法の様な制度を作ろうと努力している勢力があるが、未だ多数の支持を得ていない。
 私自身は、支持者ではないが、さりとて熱烈に反対している訳でもない。よって所詮は他人事なのだが、支持者達の活動内容があまりに御粗末なので、見ていて歯痒い思いをしている。そしてもっとハイレベルな論戦を見たいと思っている。
 私の彼等への助言はこうだ。「性犯罪以外の犯罪者の情報を閲覧したがっている人とも連携せよ。」
 性犯罪者の情報を知りたくてたまらないという人は、その被害に遭いやすい性別・年齢の人やその近親者がほとんどだと思われる。そういう人の集合が有権者の五割を超えられないのなら、他のタイプの犯罪者を怖れている人と結べば数合わせになるだろう。例えば、木造の古い家に住んでいる老人にとっては、強姦魔より放火魔が脅威である。箪笥預金が充実している人の多くは、下着泥棒より空き巣を怖れているはずだ。
 この同盟の効果は、単純な足し算で終わらない。「性犯罪者の再犯率は決して高くない。」という反論を無効化出来るし、平等を理由に反対していた人の一部を切り崩せるであろうからだ。
 これだけで大分支持者が増えるはずだ。これを実行した上で、高度で理性的な議論を反対者達と続けて欲しい。