ゲームもやるよ。『黄金騎士牙狼<GARO>』

黄金騎士牙狼<GARO>(限定版)

黄金騎士牙狼(限定版)

 プレイステーション2用ソフト『黄金騎士牙狼<GARO>』もやってみた。
 まず牙狼モード」というのを選択すると、原作の流れに沿って話が進んでいった。
 ただし第一話に相当する最初の面は雑魚を散らすだけの戦いになっており、「アングレイ」が省略され登場しなかった。これは優れた選択である。何故なら、ゲームバランスを重視してアングレイを最弱のボスにしてしまうと、原作ファンからの批判が激しいだろうし、逆に原作を重視していきなり強敵を登場させると、ゲーマーからの批判が強そうである。
 黄金は黄金でも、アルデバランやシャカの実力を不当に貶める一方でアフロディーテの実力を不当に高く評価した『聖闘士星矢 黄金伝説 完結編』とは大違いである。
 当初は何の戦略もなしにボタン操作による剣技のみを鍛えていったのだが、やがてどのタイミングで99.9秒の変身を使うかを考える事こそ、このゲームの醍醐味であると気付いた。魔戒騎士のこの時間制限は、実にゲーム化に適していると思った。これが無ければかなり単調な格闘ゲームに成り下がっていただろう。実際「VSモード」牙狼モードと比較してかなりつまらなかった。
 残念だったのはルナーケン戦。月こそルナーケンの正体という原作の設定が無視されていたのである。
 またダンタリアンの面だけ前座の雑魚ホラーが強かったのも、印象に残った。これは本体と戦うまでの方が面倒だった原作の反映だろうか?
 ダンタリアンを倒すと、冴島鋼牙が「下らないゲームは終わりだ。」という決め台詞を吐いてくれた。これは制作側が意図的に残した笑い所であると思われる。私はここで、カミーユが「遊びでやってるんじゃないんだよ!」と叫ぶガンダムのゲームを思い出した。
 その後も順調に進み、全面クリアを果たした。すると「暗黒騎士モード」というのが出現した。何と龍崎駈音がセラピストとしての優しい声を用いた多様な台詞で助言をしてくれる。
 私は原作を観ていた時に、千体のホラーを食いながら徐々に強くなっていく暗黒騎士の方がゲーム化の際に「やり込み要素」にし易いだろうと思ったのだが、実際その通りの内容であった。
 しばらく遊んでいると「斬ポイント」というものが貯まってきた。これを使うと「ギャラリーモード」で買い物が出来た。次々に増えていく原作の名場面の写真・・・。そしてそれが一定数を超えた時、牙狼モードで涼邑零が使える様になった。
 零は一回の打撃が弱い。しかし二刀流なので連続攻撃の成果を出しやすい。連続攻撃が頻繁に成功すると、変身のための力が貯まり易い。これを前提に、鋼牙とは戦い方を変える工夫をする必要があった。零ルートのシルヴァが鋼牙ルートのザルバ並の頻度で喋ってくれたのは嬉しかった。
 その後も遊び続けていると、順調にギャラリーの写真が貯まってきた。下の方の商品の値段が高いのでやや心配になりかけていたのだが、ある時点から始まった「五百年に一度の災いモード」がポイントを稼ぐ際に非常に効率が良いので安心出来た。
 ギャラリーには主要登場人物による解説付きの絵も多いので、シリーズのファンのためのコレクターアイテムとして、このゲームの価値は非常に高いと思われる。純粋にゲームとしても、少なくとも牙狼モードはかなり面白かった。
EMOTION the Best 牙狼<GARO> TV-SERIES DVD COMPLETE BOX

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