とある縁により、月刊「幸福の科学」305号を入手した。14ページでは、大川隆法氏が「世界90カ国以上に信者を持つ救世主」と紹介されていた。15ページには「幸福の科学の基本教義は、肌の色の違いや、言語の違い、宗教の違いに関わりなく、すべての人が幸福になるための教えです。」と書かれていた。
また、以前私が借りた『仏陀再誕』(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20100925/1285341117)のDVDには、十以上の言語の字幕が用意されていた。
そして幸福の科学に批判的な「週刊新潮」が大川氏のウガンダ説法を批判的に紹介した事は、記憶に新しい。
こうした情報の総合により、規模や現地での評判や収支はさておき、幸福の科学はそれなりに世界展開をしているのだろうな、と思い込んでしまっていた。
だが先程夜中に目が覚めた際、偶然英語版wikipediaで「幸福の科学」の項目(http://en.wikipedia.org/wiki/Happy_Science)を見てしまった(最終閲覧日時は西暦2012年7月29日3時18分)。
左下を見ると判るのだが、なんとEnglishと日本語とSimple Englishでしか幸福の科学は紹介されていないのだ。実質二言語である。
しかもこの英語のページでは、教団の教義の紹介部分と教団への批判の紹介部分とが、ほぼ同等の長さであった。
教団との利害関係がほとんど無い私であるが、これには流石に一瞬で眠気を消し飛ばされた。
比較のため「創価学会」の項目(http://en.wikipedia.org/wiki/S%C5%8Dka_Gakkai)や「生長の家」の項目(http://en.wikipedia.org/wiki/Seicho-no-Ie)や「立正佼成会」の項目(http://en.wikipedia.org/wiki/Rissh%C5%8D_K%C5%8Dsei_Kai)等を見て(最終閲覧日時はどれも西暦2012年7月29日3時29分)、他の日本の新興宗教にはもっと多様な言語世界で相手にされている世界宗教も多い事を知った。
こうして私は幸福の科学グループの世界展開の実際の規模を理解した。どうやら海外における幸福の科学の信者・批判者・中立的研究者は、英語話者にほぼ限られている様である。そして彼等の活動の規模は、他の言語の使用者の興味をほとんど惹かない程度のものなのであろう。
だがこれはwikipediaにありがちな悪質な工作の可能性も零ではない。
そこで公正を期すため、教団の公式サイトのトップページ(http://happy-science.jp/)も閲覧しに行った(最終閲覧日時は西暦2012年7月29日3時38分)。そして右下の使用言語の変換装置に日本語と英語しか選択肢が無いのを確認した。これでもう間違いは有り得ないだろう。
私は、ある時は幸福実現党のポスターの貼り直しの手際の良さを褒め(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20090922/1253548294)、ある時は幸福実現党の党首の演説能力の低さを批判する(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20120519/1337435106)等してきたので、幸福の科学グループには是々非々の態度を維持していると自負していた。
だが本日こうしてその増上慢は打ち砕かれた。まだまだ自分の情報の吟味の腕前は低く、真の中観には程遠い。
- 出版社/メーカー: 幸福の科学出版
- 発売日: 2010/05/25
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (7件) を見る