ゲームボーイアドバンス『忘却の旋律』

忘却の旋律

忘却の旋律

 以前の記事(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20120924/1348498749)で内容を紹介した『忘却の旋律』の、ゲーム版を買った。原作からして不人気だったせいか、このゲームの良い評判はほとんど聞いた事が無かったが、それでも一応関連商品を揃える事自体に意味を見出して買ったのである。
 そして今朝、早起きしてやってみた。
 登場人物はボッカ・遠音・ココの三人の中から選べた。取り敢えずはボッカから始めた。
ボッカ
 まずは雑魚を散らしていく「アクションパート」が始まった。ボッカの弓は三方向に散るシステムだったので、非常に楽であった。倒れた敵はかなりの確率で、体力回復アイテムや必殺技ゲージ回復アイテムや無敵化アイテムを落としていく。これもかなり楽であった。
 それが終わると「アイバーマシンステージ」となった。これはアイバーマシンに乗って敵を避け続けるだけの、かなりストレスの溜まるステージであった。原作のボッカは途中からアイバーマシンに乗りながら弓を射ていたが、このゲームでは最後まで無理であった。
 それも終わると、「ボス戦ステージ」になった。
 ボスを倒すと第二話に突入した。第二話以降の流れも、原則として雑魚散らし・マシンで逃げまくり・ボス戦の三種で構成されていた。
 第四話までは、河原→白夜岬→鼠講谷→猿人湾と、原作と微妙に設定を変えつつも基本は同じ流れであった。
 しかし第五話でいきなり話は圏外圏編へと飛び、しかもそれが最終話だった。ラスボスはミトラノームの警備システムであった。かなりガッカリ!
遠音

 次は遠音。話の流れはボッカと微妙に違ったが、出てくる敵は全部同じ。
 遠音は前方に二本の矢を同時に射る能力の持ち主だった。かなり当てにくい。しかも二本でやっとボッカの一本程度の威力。しかも遠音は背が高いので敵に当たり易い気がした。貯めておける必殺技数の最大値もボッカより少ない。そういう次第で非常に難しかった。
 ただしアイバーマシンステージでは、マシンがボッカのものより遥かにスリムだったので、楽だった。
 エンディングは結構バッドだった。
ココ
 同じく二本の矢を前方に射るのだが、矢同士の間隔が空いているのと矢の威力が強いのとで、非常に楽だった。貯めておける必殺技数の最大値が一番少なかったのだけが弱点。
 エンディングは相当バッドだった。
 さて、かなりガッカリしながら三人とも簡単にクリアした。しかし不思議な事にオプション画面では集めたCGの数が80%強に止まっていた。色々調べている内に、三人ともクリアすると黒船モードが出ると判明。さっそくこれにも挑戦した。
黒船
 登場人物の台詞等を聞く限りは最強の戦士なのだが、アクションパートでの強さは、せいぜい連射の利く遠音といった所。貯めておける必殺技数の最大値だけが最強だった。
 ただし面白い事に、彼だけ第五話が迷宮島だった。真のラスボスであるホルとの戦いに燃えた。
 と、ここまでやってもCGの達成率が90%強にしかならなかった。なんと黒船をクリアすると、ボッカ・遠音・ココのそれぞれにエクストラモードという別の物語が発生したのである。
エクストラモード
 エクストラモードは、話の内容とエンディングは大幅に変わるもののの、登場する敵に関してはボッカの第五話が迷宮島になる以外の変更はない。
 ただし、アイテムが一切貰えないので、一気に難易度が高まっていた。この時点で私からガッカリ感は消えた。
 何度かゲームオーバーを覚悟したものの、三人ともギリギリでストレートにクリア。実に爽快感があった。
 結論を言うと、ガッカリゲームに見せかけた凡作といった所。