『サクラ大戦 前夜』全三巻を読んだ。

サクラ大戦―前夜〈2〉 (電撃文庫)

サクラ大戦―前夜〈2〉 (電撃文庫)

サクラ大戦―前夜〈3〉 (電撃文庫)

サクラ大戦―前夜〈3〉 (電撃文庫)

 『サクラ大戦 前夜』全三巻を読んだ。これは花組の主要メンバー六名の過去を描いた作品である。作者の筆力は高く、各人の内面を見事に描写している。
 設定が体系的に語られているため、ゲームの世界をより深く理解する役にも立つ。以下は私がこの目的のために書いたメモの内、主要なものの紹介である。
 1巻の43ページでは、この世界のアメリ南北戦争の経緯が描かれている。魔術を防ぐシルスウス鋼と、それによって作られた人型蒸気の歴史は、この戦いの中で偶然始まり、北軍に勝利をもたらしたとの事である。『サクラ大戦V EPISODE0』で、南軍出身の敵が人型蒸気を戦力として採用する事に複雑な思いを持っていたのは、これが理由だったのか、と納得させられた。
 同97ページ、袁世凱中華民国に呼応せず独力で清朝を滅ぼした後に、中国はそのまま内戦に突入していた。その後にどうなったのかは書かれていないが、これは記憶に留めておきたい設定である。
 2巻51ページ。アメリカで禁酒法が成立していた。すると『サクラ大戦V』に登場していた酒らしき飲物は、ノンアルコールの代替飲料だろうか?それとも禁酒法は成立こそ史実と同時期ではあるものの、廃止の年代だけ早まったのであろうか?
サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~

サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~

サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~ 通常版

サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~ 通常版