『サクラ大戦ショウ劇場』全4巻は、一種の検定試験である。

サクラ大戦ショウ劇場(1) (マガジンZKC)

サクラ大戦ショウ劇場(1) (マガジンZKC)

サクラ大戦ショウ劇場(2) (マガジンZKC)

サクラ大戦ショウ劇場(2) (マガジンZKC)

サクラ大戦ショウ劇場(3) (マガジンZKC)

サクラ大戦ショウ劇場(3) (マガジンZKC)

サクラ大戦ショウ劇場(4) <完> (マガジンZKC)

サクラ大戦ショウ劇場(4) <完> (マガジンZKC)

 最近完結した『サクラ大戦ショウ劇場』は、サクラ大戦シリーズを元ネタにした四コマ漫画である。
 やたらとマニアックなネタが多く、何度もやり込んでほぼ全ての選択肢を試して登場人物の数多くの反応を頭に叩き込まなければ、どこがどう面白いのか理解出来ない作品が多い。
 ナンバリング作品のみならず、外伝や実演版をネタにしたものも多いので、俄ファンには手が出しにくい。
 ナンバリング作品でも、例えば3巻13ページの「洋服選び」は、ゲーム第一作とそのリメイクである『熱き血潮に』の微妙な差異を知っていなければ理解出来ない構造になっているので、油断は禁物である。
 入手したばかりの頃なぞは半分以上の話が理解出来ず、後悔した記憶がある。正直に言うと、まだ理解出来ない話が幾つかある。
 だが、本稿は「敷居が高いから俄は買わない方が良いぞ!」という注意を呼び掛けるために書いたものではない。自分が理解出来る話を徐々に増やしていくのは、中々に楽しい作業であった。これはちょうど、目標とする試験の過去問や模擬試験が学習によって徐々に理解出来るようになっていく楽しみに似ていた。
 サクラ大戦シリーズを極めた人が漫画として楽しむのも良いだろうが、私のようにこれから極めていく予定の人が自分の知識の深まり具合を折に触れて検査する用途にも使えると思う。
「子曰 學而時習之 不亦說乎」(『論語』学而より)
サクラ大戦

サクラ大戦

サクラ大戦 ~熱き血潮に~(初回プレス版)

サクラ大戦 ~熱き血潮に~(初回プレス版)