私が幼い頃、周囲の左派は「ドイツの反省」を馬鹿にしていた。

 私が幼い頃、私の周囲の左派的な大人は、第二次世界大戦に対する「ドイツの反省」を馬鹿にしていた。
 日本は曲がりなりにも正規軍を廃止しており、アメリカが日本の保守派に作らせた武装集団も、自分達が頑張っているから大規模な海外派兵とかが出来ないでいる、と、彼等は主張していた。そしてそれに比べると、軍隊を持ち続けて派兵もしているドイツの反省は実に不徹底であり、情けないものだと語られていた。
 その後、ある時期から急にドイツ型の反省を讃える声が左派から聞こえ始めた。そして「再軍備反対!あわよくば自衛隊も廃止!」と主張するタイプの左派が、時を同じくして急に私の周囲から消え始めた。
 「旧植民地に賠償をしたのは日本だけ!」と日本の反省を誇る声も、その頃から消え始めた。
 これが世の風潮の変化のせいなのか、それとも私の人脈の変化のせいないのかは、私には不明である。
 自力で詳細を調べる気にはならないが、専門家や集合知から、この件についてしっかり学んでみたいと思う。仕掛け人がいるなら、是非ともその動機を知りたいものである。何を犠牲にして、何を得ようとしたのか・・・。
 あと、右派の中には、「X国に学べ!」という論法自体に反感を持たれる方も多いと思う。だが上述した私の経験から言わせてもらうと、国防その他の部門で、大いに右派を利する側面も持った主張でもある事を一考して頂きたいと思う。
 逆に左派の方々の中で、そうした副作用に無自覚だった方は、自覚した上でこの論法と向き合って頂きたいと思う。