『牙狼<GARO>-炎の刻印-』全話視聴計画(第13〜15話)

第13話「彷徨-BURNING ASHES-」
 シリーズは後半に突入し、オープニングとエンディングが変更される。
 アルフォンソは、昼は国王代理として政務をこなし、夜は牙狼としてホラーの残党を狩る。
 一般人となったレオンは自殺しようとしたが失敗し、平和な農村の一家に救われる。この一家は、自分達が貧しいのにレオンに無料で食料を与え続ける。その姿勢を前にしてレオンも徐々に心を開き、仕事を手伝い始める。
 レオンは最初は梃子の原理すら知らず、スコップをまともに使う事すら出来ない。これはソウルメタルという一般的物理法則を無視した特殊な金属を利用した戦闘とその訓練ばかりしてきたせいであろうか?
 やがてレオンは仕事を覚え、一家から逆に感謝される立場にまでなる。レオンもその立場に新しいアイデンティティを感じ始める。
 以上、全てが一応順調に動き始めたかに見えた回であったが、最後にオクダビアがメンドーサとの関係を隠し通して、侍女としての立場を確保し続けている事が判明する。こうして次の波乱が匂わされる。
 エマの真の目的も、未だ不明である。
第14話「武勲-GESTE-」
 激務に疲れたアルフォンソは、民情視察という名目を自分に信じ込ませて町に逃亡する。城の兵士の眼から逃れる際には、逃亡犯時代に培ったノウハウが活かされる。
 その後はヘルマンと共に、伝説の古城に巣食う二体のホラーを退治する。
 この二体のホラーは互いをライバル視する二人の騎士に憑依しており、ホラー同士でも戦う。アルフォンソ達は同士討ちを利用せず、両者の戦いの邪魔をしてからホラーを倒すという、甚だ非効率的な行動に出る。
 嫉妬心故に堕落した二人の騎士という設定は、レオンとアルフォンソのある側面を何らかの意味で象徴しているのかもしれない。
 また、メンドーサの陰謀が無かった過去の時代においても、魔戒法師が魔女と誤解された事例が存在したと判明する。
第15話「職人-PROJECT G-」
 第6話でホラー化して死亡した職人の弟子であったフリオが、冒頭で録音・録画用の機器に向かって色々と説明をしている。視聴者の視点では、これがナレーション代わりになる。
 この話ではその後も、ミシン等の時代設定を無視した技術が多々登場する。
 中世ヨーロッパが舞台でありながら、こうしたオーパーツが登場するのは、魔戒法師の技術の一部が一般に漏れているからなのであろうか?
 職人達は、牙狼の負担を減らすためにもう一体の牙狼を作ろうとしていた。常識で考えると無謀な話だが、オーパーツ群の印象のせいで、ひょっとしたら半ば成功するかもしれないと思ってしまう仕掛けになっていた。
 そしてどうにかこうにか完成した人工の牙狼は、熊一匹を自爆攻撃で退治してその使命を終える。
 装着者は脱出に失敗して相討ちになりかけるが、ヘルマンに救われる。これはレギュラーに無理矢理見せ場を作った感のある展開であった。