『牙狼<GARO>-VANISHING LINE-』(第16〜18話)

第16話「CHANCE MEETING」
 恋人の復讐に燃える男との対話を通じて、ソードの過去がようやく少しだけ明らかになる。
 ホラーが関与した会社爆破事故で妹を失った事、その事故とエルドラドには何らかの関係があった事、ソードが妹を守ると墓前に誓った相手(おそらく父にして先代牙狼)がEDWARD RAGNVALDという人物で、その生没年がICという謎の暦における1981〜2020である事、などである。
 なお回想場面ではガルムそっくりのシルエットと声の神官が登場していたが、エンディングのCASTには鵜殿麻由氏の名前は見当たらなかった。
第17話「THE SLANT LINED」
 エルドラドで機械と融合させられて昼でも活動出来るようになったホラーの軍団が、物量で攻めてくる。
 「機械との融合により昼でも活動出来る」という技術は、魔戒法師側では「善玉ホラーを活用した魔導輪」という形で大昔から達成していた件なので、これに挑む側がようやくこの発想に至ったのは寧ろ遅過ぎる感がある。
 15話を契機に急成長したという設定のルークが一行に合流したので、何とか撃退に成功するが、戦いの中でザルバはナイトに自爆特攻を仕掛けて散る。
 ザルバの破片は牙狼の鎧と融合し、アニメ恒例の後半における鎧の新デザインが登場する。
 ソードは物語が始まった時点で既に弱さを乗り越えて完成されていた騎士なので、成長物語は描き難いと思っていたが、何とか能力上の成長譚が描けた様である。
 なおソードが過去最強の牙狼であるという設定がザルバから語られていた。時代設定は冴島雷牙の時代よりも明らかに未来なのであるから、ザルバと融合する前の時点で雷牙の記録を既に乗り越えているという事になる。それが更にパワーアップしたのであるから、個人の能力としては既にチート状態であろう。
 しかし一方で軍師を失ったのであるから、知恵の面で失敗をする可能性が出てきた。
 それを助けるのが、まさにソフィー(知恵)の役目なのであろう。
第18話「ILLUSION」
 一行はいよいよエルドラドに突入する。
 ホラーに支配されている都市という点ではボルシティと似ているが、ネット回線まで世界から独立していたり、治安の任に当たる一般兵までホラーであったりと、支配力はより完璧の様である。
 支配者であるガルエーデン社の闇を知って退職した元社員から一行は情報を得る。彼から重要なデータをコピーさせてもらった途端、ソフィーは急に覚醒して闇に隠れたホラーの居場所を見抜ける能力を得る。
 ザルバの後継者はソフィーという私の予感は一応当たったと言える。