供託金とその対価について、選択制を導入してみるのもいいかもしれない。

 日本の選挙に立候補しようとすると、他国と比較してかなり割高な供託金を要求される。そしてかなりの票を集めなければ、その金は返ってこない。
 これについて、「参入障壁だ!」と批判する声もあれば、「払った額を遥かに超えるサービスが受けられるぞ!」という擁護論もある。
 それぞれもっともな意見だと思うので、いっそのこと金額に選択制を導入してみたらどうかと思う。
 すなわち、選挙カーの貸し出しや公共放送での意見表明などは必要ないという候補者向けの安いコースと、今まで通りのコースの、少なくとも二つを用意すれば、不満を持つ者はかなり減ると思うのである。
 加えて、時代の変化や地域差にも対応しやすいと思うのである。ネットを活用した安上がりな選挙活動というのは、ネットをやっているものには魅力的だが、これを急に全国一律の制度にするのは危険である。候補者が自分の票田のニーズを見極めて戦略を組み立てれば、自然に世の風潮の変化に対して選挙活動も同じスピードで追い付いていけると思うのだ。