『BLASSREITER』の予言が当たってしまった。寛容は一転して非寛容となる。

 少し前に『BLASSREITER』(ブラスレイター)というアニメの全話視聴をした(ココカラ→http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20140816/1408125264)。
 舞台は架空のドイツなのだが、そこではドイツ人が中東からの移民を差別しまくっていた。
 視聴当時、私は一部のドイツ信者による「ドイツの反省」神話を信じていなかったつもりであったが、それでもさすがにここまで酷い状態になる事は現実にはありえないと思っていた。
 しかし現在、ほんの数か月前まで中東の難民を一番歓迎していたドイツで、揺り戻しの様な現状が起きているらしい。『BLASSREITER』の予言は、当たってしまった。
 思い起こせばドイツは第二次世界大戦中に大量のユダヤ人を虐殺したが、なぜそんなにドイツに大量のユダヤ人がいたかというと、十九世紀まではヨーロッパでユダヤ人に最も寛容だったのがドイツだからという説もあるらしい。
 「ある集団に世界で最も寛容な国がある」→「その集団がその国に流れ込む」→「摩擦が増え、非寛容になる」という現象が存在する事は覚えておきたい。
 自分が難民の様な立場になった時には、保険のために敢えて主流から外れてみるという選択肢も考慮する予定である。
 また現在においても、「日本人はXに非寛容だがYには寛容だ」といった分析が、永続的なものではないという事を心に留めておくべきだと思った。
 それにしても、名作というものは歴史の試練を乗り越えて輝くものなのだなぁ。

ブラスレイター Blu‐ray BOX [Blu-ray]

ブラスレイター Blu‐ray BOX [Blu-ray]