インターネットにおける個人の発信力を侮って大川宏洋氏への対処を誤った幸福の科学は、王蘭人民共和国であり、帝国ゴドムである。これは私の予言通りである。(追記あり)

 かつての世界では、情報の発信力は発信者の財力や人数といった他の力量との相関関係が強かった。
 しかしインターネットの登場以来、その相関性は弱まった。一個人でも努力と工夫と才能次第で、巨大勢力との情報戦を優勢に進められるようになった。かつては泣き寝入りをしていた個人が、今では堂々と戦っている。
 この新時代の道理を活用する英雄と道理を理解していない者の間抜けぶりの対比を上手に表現したのが、幸福の科学の映画『ファイナル・ジャッジメント』と『神秘の法』である。
 どちらも、「巨大勢力(王蘭人民共和国・帝国ゴドム)が、吹けば飛ぶような相手(鷲尾正悟・獅子丸翔)を侮り、見せしめに活用しようとして逆に相手の晴れ舞台を作ってしまい、一個人の情報発信が世界を一気に変えてしまう」というものであった。
 私はネットでも現実でも、この「王蘭人民共和国」・「帝国ゴドム」には、教団内の良心派から見た教団主流派の負の側面が投影されていると主張してきた。その根拠として、映画の中に鏤められた暗号も紹介した(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20120613/1339514239http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20130105/1357386286)。
 この主張は、長年友人達からは「ただのこじ付けと偶然だ。」と嘲られてきた。多少理解を示す者からも、「仮にそうだったとしても、この映画を主流派も視聴したんだから、もうこの手法で倒すのは無理だろう。」とか言われてしまった。
 しかし見るがよい!
 『ファイナル・ジャッジメント』の企画者であった大川宏洋氏が、個人の立場で教団からの離反を宣言する動画「宏洋の人生ゼンツッパ!! ※炎上注意!!※宏洋は幸福の科学と決別したのか?!」(https://www.youtube.com/watch?v=pF1r0EpljJc)を発表すると、教団はよせばいいのに「「大川宏洋氏のYouTube動画」についての幸福の科学グループ見解 」(https://www.youtube.com/watch?v=b7rPEuqEnIA)を発表し、再反論「【炎上確定!!】幸福の科学の公式見解に対する宏洋の公式見解 宏洋の人生ゼンツッパ!!」(https://www.youtube.com/watch?v=1ssh-oe-spQ)の発表という事態を招いてしまった。
 ここで西暦2018年10月14日17時頃の三動画の閲覧数を比較してみよう。
※一個人による決別宣言 407,234回
※信者数一千万人以上とされる教団の反論 38,908回
※一個人による再反論 176,839回
 ちなみにほぼ同時期に宏洋氏が『ザ・プレデター』を評した動画(https://www.youtube.com/watch?v=TJ9BIO7eG3c)の視聴回数は10,795回なので、「宏洋氏は教祖様の十倍の力のある大悪魔だから教団の敗北は仕方ない。」等といった言い訳は通用しない。普段は教団より弱い相手を侮って晴れ舞台を作ってしまった結果がこの体たらくなのである。
 今回の事件から三つの教訓が学べる。
1.カルトの中で、疑いを持ちつつも教義・主張・手法の良い部分をしっかり学んできた者は、離脱後にそれをしっかり活かせるので、元カルト信者全員を侮るべきではない。
2.泥沼の中で精進を怠るカルト宗教家は、自分達の主張からすら何も学べないままである。
3.gurenekoの予言は馬鹿にすべきではない。
 なお「予言の能力を手にしたい。あわよくばその精度を高めたい。」という場合、怪しげな修行をするより、とにかく知識を増やせばいいというのは、前に書いた通りである(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20150317/1426555044)。
追記!
 やや日刊カルト新聞2018年11月3日の記事(http://dailycult.blogspot.com/2018/11/blog-post.html)によると、現在の幸福の科学は過去の宏洋氏に対して「当会が製作する映画の脚本家であるにもかかわらず、製作総指揮者の「原案」に沿わず、信者の賛同が得られないような下ネタや、教義・史実と異なる脚色を盛り込むなど、霊障の「脚本」を繰り返し作成し、様々な指摘を受けていたにもかかわらず、全く聞く耳を持たなかった。」と批判をしているようだ。
 やはり氏は、幸福の科学系映画に込められた諸々の反主流派のメッセージの発信源の一人だった様だ。

映画ファイナル・ジャッジメントの秘密に迫る―企画から製作秘話まで (OR books)

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