『絶狼<ZERO>-DRAGON BLOOD-』全話視聴計画(第1〜7話)

第1話「銀狼」
 初回だけあって、主人公である涼邑零の魔戒騎士「絶狼」としての活躍をかなり詳細に描いている。戦闘シーンを長引かせ、様々な技や小道具を使わせるために、雑魚のホラーも大量に登場する。
 竜の卵を探すヒロインの尋海アリスは、古風なフィルムカメラをこよなく愛する女性である。「写真」という芸術は、初代『牙狼』における「絵画」のような役割を劇中で果たす可能性が高そうである。
 零はアリスに魔戒騎士活動関連の写真を撮影されてしまうが、この作品より未来を描いた『闇を照らす者』で、魔戒騎士活動の写真が悪用された時にザルバが「前代未聞」と言っていたので、この写真は大事にならなそうである。
 そして今後の物語で重要視されそうな謎の計画を実行するため馬車を走らす男の姿が描かれる。
第2話「舞姫
 前回の写真問題は予想通り即座に解決。
 売れない踊り子が売れる踊り子に嫉妬してホラーと化し最後は絶狼に倒されるといいう、牙狼シリーズの王道パターンの回であった。
 売れる踊り子と売れない踊り子に対する客の反応の落差が戯画的な程に激しかった。
 今では古臭いフィルムカメラが登場した事から、時代設定は実は結構古いのではとも思っていたが、西暦2013年末に流通が始まったデザインの100ドル札が登場していたので、それ以降の物語であると判明した。
 今回から、前作でも登場したバクラが義手を付けて登場する。ゴンザとは一味違うが、やはり若い主人公には老練な相談役がいたほうが物語が引き締まる。
 バクラが経営するバー「ルーポ」には、「クレヒ」という謎の女性がいつもいる。わざわざ公式サイトの人物紹介に零達と対等の枠で紹介されているので、今後重要になっていく可能性が高い。ユキヒメと違って店員というわけではないが、単なる常連客でもないらしい。
 謎の物品を馬車で運ぶ男の物語もある程度進行する。かつての仲間であった女性に阻まれるが、突破していた。
第3話 拳銃
 今回も王道パターンの回。
 謎の物品の正体も判明する。馬車の男「オキナ」の正体は、ホラーを倒すため、大昔にホラー狩りで活躍した竜と竜騎士を再利用しようとするプランの持ち主であった。しかし自分が運んできた卵から復活した竜騎士「エデル」に倒されてしまい、オキナの元相棒である「カゴメ」もエデルに敗北する。
第4話 竜人
 前回のエデル復活を受けて、元老院は「要らない物置き場」みたいな洞窟に放置していた竜の卵を、より安全な場所に移す事を考える。
 その計画への援軍の要請が零にも届くが、指令書は自由参加を示す「赤」の封筒であった。
 まだ事態が深刻と見做されていないからなのか、それとも少し前の布道シグマの活動の余韻のせいで、確実に手を空けられる騎士がほとんどいないせいなのか。
 指令書が黒ではなく赤だったため、門番の魔戒法師達には「誰某がほぼ必ず援軍に来る」という通達も事前になされていなかったようで、ここで悶着が起きる。しかし零の顔を知る烈花が駆け付けた事で、無事に収まる。
 この物置き場は普段はあまり重要視されていないようで、古井戸を装った裏口も存在しており、ここには警備員の姿も無い。そしてアリスは卵に導かれる様に、偶然この井戸に落ちて零達と合流を果たす。
 更にそこに、正面から門番を撃破したエデルも現れ、卵の奪い合いが始まる。
 烈花は、自分の手形で鍵をかけた者にしか解放出来ない籠に卵を入れる事には成功する。しかし漁夫の利を得る様な形でアリスがその籠に鍵をかけてしまう。ここでも籠の使い方をまるで知っていたかの様に身動きをしており、何かに導かれている事が示唆される。
 エデルはその籠だけを持って撤退する。だがアリスの確保をしなければ籠の中の卵は入手出来ない仕組である。
 今まで邪魔者扱いされていたアリスだが、こうして保護対象者としての地位を手に入れる。
第5話 永遠
 今回の敵は、ホラーではなく、エデルがアリス確保のために放ったマシン。
 アリスは、バーに隠れていれば安全だというのに、20年に一度しか鑑賞出来ない芸術的光景を見るため、外出してしまう。
 命を懸けてでも美しいものを見たがるアリスの性格が上手に描かれた回であった。
 アリスは幼い頃に竜の卵の世話をしており、ある日それを魔戒法師達に没収された、という過去も明らかになる。
 終盤、カゴメが零とアリスの前に現れる。
第6話 籠目
 題名の「籠目」から、「籠」という字が「竹」と「龍」から出来上がっている事を思い起こさせてくれる。この題名は「カゴメ」の漢字表記であるとともに、竜の卵を要れたカゴを意味しているのであろう。
 カゴメは卵が絶対に孵化しない状態を目指して、籠の鍵であるアリスを殺そうとする。しかし零に敗けて降参し、前後の事情を自白する。
 零や烈花がエデル退治の協力をしてくれると知ってカゴメはアリス殺しを諦めたものの、アリスに結界を張った上でエデルにさらわせ、エデルの居所を突き止めるという策を、勝手に行う。
第7話 双剣
 冒頭が軽い総集編になっていたので、ここで一応の一区切りの様である。
 エデルにさらわれたアリスは、芸術的感性を煽られてあっさり籠の鍵を開けてしまう。
 その後はひたすらエデルやその部下の雑魚との戦いが続く
 今まで強力な結界ぐらいしか能が無かったカゴメだが、零や烈花と手を組んだ事でサポート役として非常に役立つ存在となる。
 最後はカゴメが自分の命を犠牲にしてエデルの心臓を破壊して勝利する。
 レギュラーがあっさり死んでしまったが、カゴメの相棒であり、演じている俳優が同じである、妖精の様な存在「花罪」は残る。