1.はじめに(登場人物の設定)
個人情報保護のため、今回の主役はNHKと契約中のXさんとしておく。Xさんについては、私自身かもしれないし、その家族や友人かもしれないし、複数の人物の体験談の合併による架空の人物かもしれない、とでも思っていただきたい。
Xさんはこのたび、やはりNHKと契約中である妹のYさんと同居することになり、XさんとYさんの対NHK契約を一本化できないものかと考えた。
2.NHKの公式ページに記載された解約手続き
そうして調べていくと、「NHK受信料の窓口」(https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/index.html)という公式ページを見つけ、その中の「解約について」という部門をクリックした。
Xさんが行った先が問題のページ「放送受信料の解約」(http://pid.nhk.or.jp/jushinryo/about_kaiyaku.html)である。
ちなみにgurenekoはこのページのウェブ魚拓(https://megalodon.jp/2020-1102-1009-33/pid.nhk.or.jp/jushinryo/about_kaiyaku.html)もしっかり取得した。
ここでは「2つの世帯が1つになる場合」が解約事由として明記されていたので、Xさんは少しほっとしたらしい。
そして「受信契約の解約にあたっては、所定の届出書をご提出していただきます。」と太字ではっきり書かれていた。
ところが所定の届出書とやらをダウンロードする方法が付近に書かれていなかったのである!
3.怪しい電話担当
そこでXさんはNHKふれあいセンター(営業)とやらに有料で電話をかけた。
公式ページには「解約のお手続きは、こちらまでご連絡ください」とも書かれていたので、このときは電話さえすれば所定の届出書とやらを郵送してくれるものだと思っていたのだ。
すると散々待たされた挙句、やっと出た担当の人物から矢継ぎ早にXさんのみならずYさんの個人情報まで聞かれた。
Xさんは「何か怪しい!」と思い、「そういったものは安全のため公式ページに記載された所定の届出書とやらに書くから、まずはそれを入手する方法を教えてくれ」と言ったところ、電話担当は「2つの世帯が1つになる場合」は所定の届出書が不要である代わりに、電話で全部受け付けるとのことであった。
4.主張の矛盾
もしも電話担当の主張が正しければ、公式ページの前掲の記述は「受信契約の解約にあたっては、所定の届出書をご提出していただく場合があります。」になるはずである。
逆に公式ページの活字の部分が正しければ、電話担当またはその上司あたりが本来は書類が必要な手続きを勝手に代筆することで、個人情報を不正規な手段で取得している可能性もあるということになる。
どちらにせよ、極めて重要な問題である。
Xさんはこの件を糾問したが、電話担当は言を左右にして誤魔化すばかりであった。
5.放埓の限り
契約の根幹に関わる部分や個人情報に関係する重要な手続きに関して、NHKではこういう放埓が野放しにされているのである。
残念な話である。