信長と宗教団体

 私の見聞が狭いせいかもしれないが、信長が登場する時代劇では、延暦寺本願寺といった信長に敵対した宗教団体は、被害者として扱われる場合が多く、そうでなくても悪役になる事はまずない。原作となった小説で如何に多くの生臭坊主が登場していても、やはり映像化に際しては宗教団体は被害者扱いになる。
 互いに自己の奉じる理念と野望のため武力で敵対しあった二者の一方だけが常に悪役扱いされるというのは問題である。ましてこれは日本の政教分離に大きな影響を及ぼした戦いなのであるから。
 延暦寺本願寺は現在も残っているから、その周辺からの有形無形の圧力でもあるのだろうか?