最強の毒見役

 古い話になるが、2000年問題に際し、中国では航空会社の幹部は2000年1月1日に飛行機に乗る事を義務付けられたと聞く。
 日本政府がこうした試みをそのまま真似するという事態は望ましくないが、日本の企業は自発的に大いに参考にして欲しいものである。
 インスタントラーメンの発明者である安藤百福氏が亡くなった時、氏が毎日チキンラーメンを食べるのを長寿の秘訣としていた事が改めて広く報道された。それまで漠然と即席麺は健康に悪そうだと思っていた人の多くが、これで日清への印象を好転させたと思われる。
 最近の日本では、食品産業を中心に安全性関連の不祥事が続き、消費者の間では不安が広がっている。
 そこで助言を一つ。自社の製品の安全性に自信がある幹部は、自分がそれを愛用している事を強くアピールしてはいかがだろうか?
 これはまず強い宣伝効果が期待できる。また現場への圧力にもなるだろう。そしていざ不祥事が起きてしまった場合においても、企業イメージの失墜の程度を少しは軽減出来るであろう。