病院の不祥事か?質問表作成者の無能か?

 先程、遅ればせながらインフルエンザの予防注射を受けてきた。そこで遭遇した悪を多くの人に知ってもらうため、ここで報告したいと思う。加えて、この事件の最大の責任の所在が私には判らないので、それにつき専門的知識のある方の指南を受けたいという個人的動機もある。
 予防注射を受けたいと受付に告げると、同意書を兼ねた質問表を渡された。正確な文言は覚えていないのだが、そこには「今かかっている病気はありますか?」や「通院はしていますか?」といった質問事項の後に、「その主治医には、インフルエンザの予防注射を受けても良いと言われましたか?」という項目があった。
 私は、主治医にインフルエンザの予防注射を受けても良い等と言われた記憶が無かったので、「いいえ」と答えた。すると、積極的に否定された訳ではない場合は「はい」にしろと言われた。
 これが病院側、もっと限定して言えば受付の女性の嘘なのか、質問表作成者の無能が原因なのかは不明である。後者だった場合でも、事前に訂正部分を言わなかったという意味で、病院側の問題点が無いとは言えない。
 今回は死亡する確率が低い予防注射であったから、後で事件に発展する事態を想定しなかったのであろう。だから気軽にこうした「現場の判断」をしたのだと思う。だがこうした小さな不祥事の積み重ねが、時として薬害エイズ事件の様な悲劇を生むのではあるまいか?
 余談だが、この受付には他にも不手際が多かった。例えば、件の質問表には「予防注射のリスクの説明を受けてそれを理解しましたか?」という質問があるのに、質問表を渡す前にリスクを叙述した文書を私に見せなかったのである。これについては、一応後で謝罪を受けた。
 人件費を抑制したいという運営者の気持ちは解らなくもないのだが、もうほんの少し有能な人材を配置するなり教育に力を入れるなりして欲しいというのも、さして無茶な要求ではないと思う次第である。