暗黒魔戒騎士篇
- 作者: 小林雄次,雨宮慶太
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2010/10/30
- メディア: 大型本
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映像版ではほとんど迷い無しに行動しているかの様に見える鋼牙も、本作ではホラーの探索に当たっては激しく思索を巡らせ続けていたりする。今後も映像版では延々と内心の迷いを独白させる場面を作る訳にはいかないだろうから、これは小説版でのみ楽しめる部門である。
映像版では一話限りの脇役だった人物のその後の活動が深く描かれている話もあった。視聴率等の関係上、この部門も映像化が難しそうである。
映像作品の小説版の中には、単に映像を稚拙に文字化しただけの作品や、それを機械的に避けただけの三文小説も数多いが、この作品は映像と小説という二媒体それぞれの長所を知り尽くした作者に依って書かれていると感じた。
妖赤の罠
- 作者: 小林雄次
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2010/11/27
- メディア: 単行本
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視覚化したらさぞ素晴らしい造形だろうにと思わされるホラーも多数登場するのだが、そのデザインが挿絵等で明かされる事は無かった。これについては賛否両論がありそうである。
本作では、「サバック」という魔戒騎士の武術大会が開かれる。出場選手は「世界中から選び抜かれた強豪たち」(114ページ)である。ただし123・124ページでは異国の魔戒騎士が日本と比較して少数である事が示唆されている。外国には日本の様な「管轄」も無いらしい。
外国にはホラー出現のゲートが少ないのか、あるいは外国では魔戒騎士以外の何者かがホラー退治の中心なのかと、色々と仮説を立ててみた。
394ページで「人間界に降臨した」とされる七体の使徒ホラー全てが、395ページではどこかの「管轄」にいる事が前提になっているので、これも考慮するに、最初の仮説が正しそうである。
なお私の手元にある初版の323ページの5行目では、ほぼ確実に正しくは「アキラは心に誓った」であろう文が「バラゴは心に誓った」となっていた。