「自衛隊を軍隊にしたくない」人は、自衛隊を警察にする努力をすれば良いと思う。

 自衛隊には警察としての側面と軍隊としての側面とがある。発足当初は名前も「警察予備隊」であったが、現在では軍隊的色彩の方が強くなっている。
 そして動機は各人によって異なるが、自衛隊を軍隊により近付ける事に反対し、あわよくば現状以上に軍隊から遠ざける事を目指している人達が大勢存在する。
 彼等の中には強い情熱を持って活動している人も多いのだが、私の観る所では、目標達成のためのある効率的な手段を忘れている人が多い。それが抜け落ちているので、運動は非常に非効率的に見えてしまう。
 その効率的な手段とは、自衛隊を警察にする努力」である。
 自衛隊に警察的な仕事とそのための訓練を押し付ければ、軍隊的な仕事のために割くリソースは低下し、自動的に自衛隊は前身である警察予備隊的存在へと回帰していくであろう。
 例えば、都知事時代の石原慎太郎が災害時の治安維持活動における陸上自衛隊の助力の必要性を説いた際には、これを大いに擁護して陸上自衛隊に治安活動をさせる法案を作るための輿論を盛り上げるというのも、一案だったと思われる。また国内の重要施設を自衛隊が警護するという自衛隊法改正案を野中広務が潰そうとした際には、彼を大いに叩いておけば良かったかもしれない。
 こういった活動をもっと早くからしていれば、今頃は自衛隊は警察としての業務に忙殺されて軍隊としての業務が疎かになっていたかもしれない。
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