当ブログが原則として個人のページを名指しで批判しない理由

 このブログでは、ネット上の他人の主張を批判する際に、原則として個人のページを名指しすることはなかった。どうしても批判しておいた方が良いと思った場合でも、「こんな事を言っている人もいるが・・・」と出典を暈してきた。
 そのように決めた契機は、それ程深遠なものではない。当ブログが元来書評を目的として始まった事にある。書籍は著者と出版社が二重に推敲をしているのに対し、個人のページは原則として書き手しか推敲者がいない。そうであるのに書籍を批判する際と同じ激しさで個人のページを批判するのは、やや不均衡だと思ったのである。
 私自身も、一人のブロガーとしてしばしば書き間違いをし、後で間違いに気付いて冷や汗をかく事が多かった。そういう事もあって、最初に決めたこのルールは自分の中で確固としたものになっていった。
 ただし、このルールには二つだけ例外を作った。
 第一は、対象が政治家の場合である。政治家は社会的責任が大きく、また部下を持っている事が多いので、個人の資格でブログを書いていても「組織」に限りなく近い存在だからである。
 第二は、対象が論争の相手の場合である。これは、時として相手を紹介しない方が却って卑怯になりかねないと思ったから作ったルールである。